2008年12月5日金曜日

男と女-TWO HEARTS TWO VOICES- 稲垣潤一




ネット配信隆盛の折、CDセールスは30代後半以降がターゲットと言う訳なのか、

今や音楽業界にとってジャンルとして確立、企画が止まないトリビュート・アルバム。

今度は稲垣潤一である。

先発ミリオンセラーを記録した徳永英明を意識しつつ、今までカバーされていなかった楽曲を中心に女性シンガーとのデュオとの新機軸で勝負したのが今作。

いささか食傷気味と思いながらも購入してしまうのが悲しいサガ(笑)。

でも、これがやっぱり良いんです。

パートナーとして選ばれたのは中森明菜から松浦亜弥まで多彩な面々。

デュオだけあって、オリジナルのサビの部分がハーモニーとしてアレンジされているのが新味。

と言っても、ハモるのは一部で1と2をソロで歌い継ぐのが基本なので、稲垣のみならず、

例えば大貫妙子の枯れた「サイレントイブ」やあややの意外な歌唱力が素敵な「あなたに逢いたくて」等各シンガーの独自の解釈による名曲たちが楽しめる。

大田裕美自身による「木綿のハンカチーフ」など30年間変わらぬ舌足らずのハスキーヴォイスで、思春期に聴いた者にはやはりグッとくるのだ。

逆に言えば、彼女たちの魅力を引き出す稲垣のデュオリストとしての才気が秀でている訳で、

小柳ゆきとの「悲しみがとまらない」なんてコンビネーション抜群、鳥肌もの。

ラストの明菜との(彼女が歌うと「北ウイング」みたいだが)ボーナストラック的な本家「ドラマチックレイン」も見事に決まる。

これらの楽曲、シンガーたちと共に人生を歩んできた人たちには、やはり一聴の価値あり。

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